三角格子反強磁性体における異常ホール効果の論文

三角格子反強磁性体Ag2CrO2の電気伝導特性を調べた結果、ネール温度近傍で、大きな磁気抵抗と異常ホール効果が観測されました。特に異常ホール効果に関しては、これまでに磁性体で知られているスケーリング則から大きく逸脱する振舞いが観測され、ネール温度近傍での磁気モーメントのゆらぎが重要な役割を果たしていることを示唆する結果です。本研究は、大阪大学の越智正之准教授、東京工業大学の石塚大晃准教授、北海道大学の吉田紘行教授 との共同研究です。Physical Review B 110, 024431 (2024).